美的能力が身に付く!

 体験型鑑賞教育の授業(中学2年生)で「石庭」をつくってみました。まずは日本庭園について学習します。石庭も知った上で、「では、実際につくってみよう!」と、石庭づくりに入ります。初めは無造作にたくさんの石を置いたり、敷き砂による模様を粗々しく表現してみたり…。班でもう一度話し合いながら試行すると、だんだんとそれらしき石庭になっていきます。

 教師が身振り手振りで、「絵描きさんも、手で枠を作って覗いてみたり、手で隠して部分が見えないようにしたり、隠れた部分に構成物を想像したりしながら画面づくりを考えていくんだよ」と美的な構成の仕方を教えると、子ども達もその気になって「ミニ石庭」をつくり上げて行きます。

 子ども達には、石の並びのおもしろさやシンプルな配置の美など、美的構成力が身に付いていきます。シンプルな配置からは「わび」「さび」など「和」や「日本の美」についても学んでいこうという姿が見られます。

 「審美眼」が育っていってるのではないでしょうか。体験型鑑賞授業「石庭をつくる!」では、石庭を味わうだけでなく、石庭づくりをとおして、庭師の思いも感じ取りながら、いろいろな美的能力も身に付けていきます。それが「体験型鑑賞教育」の一つのねらいです。

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